情熱・執念・宗教/ローマ2日目

 昨日に引き続いて今日もローマで観光。午前中はカトリックの総本山・バチカンへ。昨日と同様一日ツアーに参加したけれど、参加者の数が昨日よりずっと多く、周囲の観光客の数も比べ物にならないくらい多い。

 バチカン市国はご存知の通り、立派な独立国。イタリアからバチカンに入国して、まずはバチカン美術館へ。ヨーロッパの美術館は建物自体が美術品のような場所がよくあるけれど、まさにここもそう。バチカンだけに内容は宗教的な題材のものがほとんどで、僕が一番苦手とする分野だけれど、とりあえずは雰囲気を楽しんだ。
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 この美術館からそのまま続けてシスティーナ礼拝堂へ。ここは写真撮影禁止なので写真はないけれど、ミケランジェロの最後の審判が何よりも有名。そして両脇の壁も天井も、絵で埋め尽くされている。
 ただ、キリスト教の知識が皆無の僕には様々な絵に込められた物語や寓意が全く理解できないし、そうなるとこれらの宗教画を絵自体として面白いと思えない僕には、このシスティーナ礼拝堂は本音を言うとちょっと持て余してしまう場所だった。無知で罰当たりな異教徒の感想なんだけど。

 このあとはいよいよサンピエトロ大聖堂。ここは世界最大のキリスト教会だとかで、まあ本当に大きい。そして人も多い。
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 我らがツアーの一こま。マイクを付けてしゃべりながら、左手を広げているのがツアーガイドのリタさん。
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 入ってすぐ右手にミケランジェロのピエタがある。沢木耕太郎の「深夜特急」の中で、これを見て大いに感激しているシーンがあったので僕も楽しみにしていたけれど、実際に行ってみると押すな押すなの大盛況でとてもゆっくり見られる状況ではなかった。
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 先代法王のヨハネ・パウロ二世のお墓も礼拝堂内にある。
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 本当に大きくてまさに壮麗極まりないところだったけれど、僕にはちょっと大きすぎて疲れてしまった。外のサンピエトロ広場に出ると、ちょっとほっとする。
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 このあとはツアーに組み込まれた不味い昼食を摂ってから、午後のツアーへ。午後はまず様々な教会を回る。どこも大きくて立派で美しくて、よくもまあこれだけ狭い範囲にたくさんの教会を作ったものだと思う。どこがどこか、名前も覚えてない。どこも素晴らしい彫刻と美しい絵画で埋め尽くされている。
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 法王が来た時だけ演奏されるパイプオルガン。
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 エジプトはかつてはローマの属州だった。その名残の、ヒエログリフが刻まれたオベリスク。
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 かつての水道橋あと。3世紀だったか5世紀だったか、ガイドの説明も忘れてしまった。この街にはこういうのがいくらでも転がっている、とは聞いていたけど、目の当たりにするとやはり歴史の厚みに圧倒される。
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 しかし今日一番の見所はなんといってもカタコンベだった。ここは写真撮影禁止なので一枚も写真がないけれど、かつてキリスト教徒が迫害されていた頃の地下墓所で、地下三層にわたって延べ200kmのトンネルが掘られていたらしい。僕たち観光客が入れるのは、そのうちの地下1階と地下2階の一部。それでも、ここが広大な街と言っていいほどの規模で広がっていることがはっきりと分かる。ここが一度に作り上げられたものでは当然ないとしても、2世紀とかいう時代からこういう場所が作られ始めたというのは、やはり驚くべきことだと思う。
 このカタコンベを見てから改めて今日見た教会の数々を思い返すと、そこにローマの人々がキリスト教に傾けた意思と執念の凄まじさをまざまざと感じずにはいられない。よく「宗教的情熱」なんて言葉が使われるけれど、生易しい情熱などでこれだけのものを作り上げることは不可能だ。数多くの人が全人生を捧げて一つのことに打ち込む強烈な意思が、そこになかったはずがない。信仰心を持たない僕にはそこがどうしても実感として理解できる範疇の外側になってしまう。いったい、宗教とは何なのだろう。


 カタコンベ観光でもう一つ嬉しかったことは、このカタコンベがアッピア街道沿いにあったということ。レスピーギの「ローマの松」の音楽から、どれほど幅広く壮麗な街道なのだろうかとイメージを膨らませていたけれど、実際には片側一車線というくらいの狭い道。その予想外に小さな古街道は、しかしなんともいえない独特の風情があった。

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by voyager2art | 2011-06-02 01:58 | 旅行記


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